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有限会社デルフィナ・葵産業株式会社は、住宅防音工事設計監理・耐震補強設計監理・精密耐震診断(木造)・構造計算(枠組壁工法)を専門とする設計事務所です。

TEL. 042-860-6736

〒194-0022 東京都町田市森野4丁目1-8

耐震補強工事精密耐震診断(新基準)


診断方法の種類 対象建物 対象診断者
誰でもできるわが家の耐震診断  平屋・2階建の戸建木造住宅
(事務所・店舗併用住宅を含む)
在来軸組木造・枠組壁工法

*伝統的構法木造、木質系プレハブは対象外
一般の住宅の所有者・居住者 
 一般診断法  在来軸組構法
伝統的構法
枠組壁工法
混構造住宅(1階がRC・S造で2階以上の木造部分)

*丸太組構法、プレハブ工法は対象外
建築士 
大工
大工

*建築基準法、品質確保促進法に規定された建築構造に関わる規定について一定の知識が必要
 精密診断法1  在来軸組構法
伝統的構法
枠組壁工法
混構造住宅(1階がRC・S造で2階以上の木造部分)

*丸太組構法、プレハブ工法は対象外
建築士 

*建築基準法、品質確保促進法に規定された建築構造に関わる規定について一定の知識が必要

*建築構造力学について一定の知識が必要

一般診断法精密診断法1を、以下のモデルを使って実際にやってみます
(計算ソフトは色々と流通していますが、ここで使用しているものは、日本建築防災協会から評価番号:P評価8-Wを取得しているソフトです)

条件:屋根 瓦葺 6寸 寄棟
   外壁 ラスモルタル塗
   内壁 和室  ラスボード・しっくい塗
      洋室  石膏ボード9.5mm
      収納他 石膏ボード9.5mm
   筋かい 45×90 ▽マーク(片掛)
   軒高さ   6260mm
   最高の高さ 8148mm
   
    


本来は、計算過程を書き出して詳細説明をしたいところですが・・・

計算式を並べても、見な〜い 読まな〜い でしょうから・・・

使用する表を並べます
<建物仕様>
分類 屋根の仕様  壁の仕様(参考) 
軽い建物 石綿スレート板、鉄板葺きなど  ラスモルタル壁(外壁)
ボード壁(内壁) 
重い建物 桟瓦葺など  土塗壁(外壁)、ボード壁(内壁) 
非常に重い建物 土葺瓦屋根など 土塗壁(外壁・内壁とも)
<基礎形式>
 T 健全な鉄筋コンクリートの布基礎又はべた基礎 
 U  ひび割れのある鉄筋コンクリートの布基礎又はべた基礎
無筋コンクリートの布基礎、柱脚に足固めを設け鉄筋コンクリート底版に柱脚又は、
足固め等を緊結した玉石基礎、軽微なひび割れのある無筋コンクリート造の基礎
 V  玉石、石積、ブロック基礎、ひび割れのある無筋コンクリート造の基礎
<地盤の種類>
 地盤の分類 判断基準  昭和55年
建設省告示
第1793号
 
良い・普通の地盤  洪積台地または同等以上の地盤  第1種地盤  
設計仕様書のある地盤改良
(ラップル、表層改良、柱状改良))
長期許容地耐力50kN/u以上 第2種地盤  
下記以外
悪い地盤  30mよりも浅い沖積層(軟弱層)
埋立地及び盛土地で大規模な造成工事(転圧・
地盤改良)によるもの
(宅地造成等規制法・同施行令に適合するもの)
長期許容地耐力20kN/u以上50kN/u未満
非常に悪い地盤  海・川・池・沼・水田等の埋立地及び丘陵地の盛土地
で小規模な造成工事によるもので軟弱な地盤
第2種地盤
又は
第3種地盤
30mよりも深い沖積層(軟弱層) 第3種地盤
<地震地域係数Z>
  地方    
 (0)  静岡  1.2
 (1)  (2)から(4)まで掲げる地方以外  1.0
 (2) 青森県のうち
  青森市・弘前市・黒石市・五所川原市・むつ市・東津軽郡・西津軽郡・
  中津軽郡・南津軽郡・北津軽郡・下北郡
秋田県
山形県
福島県のうち
  会津若松市・郡山市・白河市・須賀川市・喜多方市・岩瀬郡・南会津郡・
  北会津郡・耶麻郡・河沼郡・大沼郡・西白河郡
新潟県
富山県のうち
  魚津市・滑川市・黒部市・下新川郡
石川県のうち
  輪島市・珠洲市・鳳至郡・珠洲郡
鳥取県のうち
  米子市・倉吉市・境港市・東伯郡・西伯郡・日野郡
島根県
岡山県
広島県
徳島県のうち
  美馬郡・三好郡
香川県のうち
  高松市・丸亀市・坂出市・善通寺市・観音寺市・小豆郡・香川郡・
  綾歌郡・仲多度郡・三豊郡
愛媛県
高知県
熊本県((3)に掲げる市及び郡を除く)
大分県((3)に掲げる市及び郡を除く)
宮崎県
 0.9
 (3) 山口県
福岡県
佐賀県
長崎県
熊本県のうち
  八代市・荒尾市・水俣市・玉名市・本渡市・山鹿市・牛深市・宇土市・
  飽託郡・宇土郡・玉名郡・鹿本郡・葦北郡、天草郡
大分県のうち
  中津市・日田市・豊後高田市・杵築市・宇佐市・東国東郡・速見郡・
  下毛郡・宇佐郡
鹿児島県(名瀬市及び大島郡を除く)
 0.8
 (4)  沖縄  0.7
*北海道は省略しています
*静岡県の地震地域係数は建設省告示では1.0ですが、静岡県建築構造設計指針による
静岡県地震地域係数によって1.2と定められています


<床仕様>

 T 合板 
 U 火打ち+荒板
 V 火打ちなし
<接合部の仕様>
T  平成12年建設省告示第1460号に適合する仕様 
U 羽子板ボルト、山形プレートVP、かど金物CP−T・CP−L、込み栓
V ほぞ差し、釘打ち、かすがい等(構面の両端が通し柱の場合)
W ほぞ差し、釘打ち、かすがい等
<工法の種類による壁基準耐力>
工法の種類  壁基準耐力
(kN/m)
 

塗 

    
 塗厚40mm以上〜
 50mm未満 
 横架材まで達する場合 2.4
 横架材間7割以上 1.5
 塗厚50mm以上〜 
 70mm未満 
 横架材まで達する場合 2.8
 横架材間7割以上 1.8
 塗厚70mm以上〜 
 90mm未満
 横架材まで達する場合 3.5
 横架材間7割以上 2.2
 塗厚90mm以上  横架材まで達する場合 3.9
 横架材間7割以上 2.5
筋かい鉄筋9φ  1.6
 筋かい木材15×90以上 びんた伸ばし  1.6
筋かい木材30×90以上   BP-2または同等品 2.4
 釘打ち 1.9
 筋かい木材45×90以上  BP-2または同等品 3.2
 釘打ち 2.6
筋かい木材90×90以上  M12ボルト  4.8
 木ずりを釘打ちした壁 0.8
 構造用合板(耐力壁仕様) 5.2(1.5)
 構造用合板(準耐力壁仕様) 3.1(1.5)
 構造用パネル(OSB) 5.0(1.5)
 ラスシートモルタル塗り 2.5(1.5)
 木ずり下地モルタル塗り 2.2
 窯業系サイディング張り 1.7(1.3)
 石膏ボード張り(厚9以上) 1.1(1.1)
 合板(厚3以上) 0.9(0.9)
ラスボード  1.0
 ラスボード下地しっくい塗り  1.3
*( )内は胴縁仕様の場合


<一般診断法による結果>

劣化度dKは、診断者により差がつく箇所なので低減係数の最大値0.7を使用

1階のX方向:評点0.55 倒壊する可能性が高い
1階のY方向:評点0.54 
倒壊する可能性が高い

次に ”精密診断” で使用する表(公式)ですが・・・
<建物の固有周期>
 建物の種類 固有周期 T 
 一般の木造住宅 T=0.03×H 
 混構造木造住宅 T=(0.02+0.01α)×H
α:木造部分の高さの合計に対する比
H:当該建物の高さ。勾配屋根は軒高と棟高の平均高さ
もう、アレルギー反応がでている??と思いますので、先に結果です↓

<精密診断法1による結果>

*充足率が評点です
1階のX方向:評点0.55 ⇒ 
1.02 
          倒壊する可能性が高い 
 一応倒壊しない
1階のY方向:評点0.54 ⇒
 0.90 
          倒壊する可能性が高い  
倒壊する可能性がある

このように2012年の改定版の精密診断法は、構造計算の域に踏み込んでいるので、一般診断法と評点の数値が大きく異なる場合があります。

評点が0.9であれば、筋かいを1〜2ヵ所程、適切な位置に取り付けることで
”一応倒壊しない” まで評点を上げることができます。
また、適切な位置が ”収納””押入” 内の壁なら、壁を剥がして筋かいを設置後、見えない場所ですので、壁仕上げ材等の復旧(4面と天井)に掛かる工事費を節約することが可能です。
(建物の形状と筋かいを設置可能な壁の位置により、筋かいの設置数は異なります)

昭和56年(1981年)5月以前の建物については、筋かいと金物の量が 圧倒的に少ないので、精密診断法による再計算を行っても評点1.0を超えるのは、かなりハードルが高いと推測できます。
昭和56年6月〜平成12年5月の建物は、グレーゾーンです。
 このモデルケースのように、再計算により評点が変わる可能性を期待で
 きます。
平成12年6月以降の建物は、新築確認申請書に、壁量計算書と第1460号
 金物計算書が添付されていれば、耐震診断をする必要性はまず無いと判断 できます。(図面通りに施工されていることが条件です)
平成12年6月以降の建物で、新築確認申請書に、壁量計算書と第1460号
 金物計算書が添付されていない場合は、
グレーゾーンです。

静岡県は昔から地震が多い県なので耐震診断に関しては敏感です。
静岡県条例で
地震地域係数Zを1.2に上げており、近年、巨大地震がきた時、全壊ゼロという実績があります。

壁量計算書と偏心率計算書は、静岡県内の全域で添付義務です。
現在、国内では、静岡県だけが添付義務になっています。


弊社は、審査がとても厳しい静岡県での耐震診断を行っています。
地域差による行政の審査基準の違い、その問題点がよく見えます


ご自宅に不安を感じている方は、お問い合わせをしてくださいませ。
(遠方の方は御対応ができない場合がございますので御容赦ください)

TEL 042-860-6736 E-mail はこちらをクリックしてください。

では、精密診断で使用する表(公式)の続きです
<地震力Qi 層せん断力係数Ci>
 Qi=0.2×Ci×ΣWi Ci:地震層せん断力係数
ΣWi:当該階より上にある層の全重量
 Ci=Z×Rt×Ai×Co Z:昭和55年建設省告示1793号に定められた地域係数
Rt:振動特性係数
  昭和55年建設省告示1793号第2に定められた計算法により
  建物の固有周期Tと地盤の種類によって求められる数値
Ai:層せん断力分布係数

Co:標準層せん断力係数
<振動特性係数Rt>
 Rt=1  Tc>Tの場合
 Rt=1-0.2×(T/Tc-1)二乗  2Tc>T≧Tcの場合
 Rt=1.6Tc/T  2Tc≧Tの場合
Tc:地盤の種別に応じて定まる以下の数値(秒)
 第1種地盤  0.4
 第2種地盤  0.6
 第3種地盤  0.8
<層せん断力分布係数Ai>

<剛性率による低減Fs>
Fs=1.0/(2.0-Rs/0.6)  (Rs≦0.6) 
Fs=1.0  (0.6≧Rs) 
Rs=rs√rs
Rs:各階の剛性率
rs:当該階の層間変形角の逆数
-rs:当該建築物のrsの相加平均

層間変形角=当該階当該方向の必要耐力/当該階当該方向の剛性
 
<偏心率と床の仕様による低減Fe>
偏心率Re
  \
平均床倍率 
Re<0.15 0.15≦Re<0.3  0.3≦Re<0.45  0.45≦Re<0.6  0.6≦Re 
 1.0以上 1.0   1/(3.33Re+0.5) (3.3-Re)/
[3(3.33Re+0.5)]
(3.3-Re)/6 0.45
 0.5以上
1.0未満
(2.3-Re)/
[2(3.33Re+0.5)]
(2.3-Re)/4 0.425
 0.5未満 (3.6-Re)/
[3(3.33Re+0.5)]
(3.6-2Re)/6  0.40
<床倍率>
番号 水平構面の仕様  床倍率 





面           
構造用合板12mm以上又は構造用パネル1・2級以上
根太@340以下落し込み、N50@150以下 
2.00 
構造用合板12mm以上又は構造用パネル1・2級以上
根太@340以下半欠き、N50@150以下 
1.60 
構造用合板12mm以上又は構造用パネル1・2級以上
根太@340以下転ばし、N50@150以下 
1.00 
構造用合板12mm以上又は構造用パネル1・2級以上
根太@500以下落し込み、N50@500以下
1.40 
構造用合板12mm以上又は構造用パネル1・2級以上
根太@340以下半欠き、N50@500以下 
1.12
構造用合板12mm以上又は構造用パネル1・2級以上
根太@340以下転ばし、N50@500以下
0.70 
構造用合板24mm以上、根太なし直張り4周釘打ち
N75@150以下 
3.00 
構造用合板24mm以上、根太なし直張り川の字釘打ち
N75@150以下 
1.20 
幅180杉板12mm以上、根太@340以下落とし込み
又は半欠き、N50@150以下 
0.39 
10  幅180杉板12mm以上、根太@340以下転ばし
N50@150以下 
0.30 
11  幅180杉板12mm以上、根太@500以下落とし込み
N50@150以下
0.26 
12  幅180杉板12mm以上、根太@500以下半欠き又は転ばし
N50@150以下 
0.24 
13 





面   
5寸勾配以下、構造用合板9mm以上又は構造用パネル1・2・3級級
垂木@500以下転ばし、N50@150以下 
0.70 
14  矩寸勾配以下、構造用合板9mm以上又は構造用パネル1・2・3級級
垂木@500以下転ばし、N50@150以下 
0.50 
15  5寸勾配以下、幅180杉板9mm以上、垂木@500以下転ばし
N50@150以下 
0.20 
16  矩勾配以下、幅180杉板9mm以上、垂木@500以下転ばし
N50@150以下
0.10 
17 





面        
火打ち、金物HB又は木製90×90、平均負担面積2.5u以下、梁せい240以上  0.80 
18  火打ち、金物HB又は木製90×90、平均負担面積2.5u以下、梁せい150以上  0.60 
19  火打ち、金物HB又は木製90×90、平均負担面積2.5u以下、梁せい105以上  0.50 
20  火打ち、金物HB又は木製90×90、平均負担面積3.3u以下、梁せい240以上  0.48 
21  火打ち、金物HB又は木製90×90、平均負担面積3.3u以下、梁せい150以上  0.36 
22  火打ち、金物HB又は木製90×90、平均負担面積3.3u以下、梁せい105以上  0.30 
23  火打ち、金物HB又は木製90×90、平均負担面積5.0u以下、梁せい240以上   0.24 
24  火打ち、金物HB又は木製90×90、平均負担面積5.0u以下、梁せい150以上  0.18 
25  火打ち、金物HB又は木製90×90、平均負担面積5.0u以下、梁せい105以上  0.15 


バナースペース

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FAX 042-860-6737



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